監査所見
監査所見【audit findings】とは、
ISO19011:2002(JIS Q 19011:2003)規格(または、ISO 9000:2005:JiS Q 9000:2006規格)において以下のように定義されています。
『収集された監査証拠を監査基準に対して評価した結果』
注記 監査所見には、監査基準に対する適合も、不適合も示すことができる。また、改善の機会も示しうる。
すなわち、『一連の方針、手順または要求事項』と定義される監査基準に対して、『監査基準に関連し、かつ検証できる、記録、事実の記述又はその他の情報』 が監査証拠になります。
したがって監査所見としては、
監査基準である
- 方針(品質、環境、その他のマネジメントシステムの)、
- 目標(品質目標、環境目的)、
- 品質マニュアル、
- 規定類、
- 要領、
- QC工程表、
- 手順書、
- 法規制等要求事項、
- 顧客要求事項、
- ISO9001:2008規格要求事項、ISO:2004規格要求事項、OHSAS18001:2007要求事項、JISQ15001:2006要求事項などの要求事項。
といった基準に対して、以下のような監査証拠から照らして、
-
例えば、プロセスの結果としての記録(○月○日、誰々が作成し、誰々が承認した、「A」という記録)
-
責任者の説明としての情報(○月○日、何時何分、どこの場所におけるインタビュー結果)のように明確な情報。
-
その他文書、作業の状態や、監査基準が規定している内容に対応した情報。
適合か、不適合かとの評価の結果が監査所見になります。
また注記にもあるように改善の機会(観察その他)さらには、良かった点も監査所見に加えることができます。
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監査基準
監査基準【audit criteria】とは、
ISO19011:2002(JIS Q 19011:2003)規格において以下のように定義されています。
『一連の方針、手順または要求事項』
注記 監査基準は,監査証拠と比較する基準として用いる
監査の目的、範囲、基準これをMHKと称して、監査の基本として、確実に押さえておくことと審査員研修機関などでは教えています。
監査の基準とは、何を目的として監査するかという監査の目的によって変わりますが、監査の依頼者より監査依頼を監査員が受けた際に、確認しておくべき監査の判断を下すもとになるものになります。
監査基準は、上記の定義の通り、『一連の方針、手順または要求事項』と言うことで、具体的には、方針(品質、環境、その他のマネジメントシステムの)、目標(品質目標、環境目的)、品質マニュアル、規定類、要領、QC工程表、手順書、法規制等要求事項、顧客要求事項、ISO9001:2008規格要求事項、ISO14001:2004規格要求事項、OHSAS18001:2007要求事項、JISQ15001:2006要求事項などが監査基準になります。
監査の結果、収集した情報である監査証拠がこの監査の基準と照合し、適合しているか否かを判断するのが監査と言うことになります。
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監査証拠
監査証拠【audit evidence】とは、
ISO19011:2002(JIS Q 19011:2003)規格において以下のように定義されています。
『監査基準に関連し、かつ検証できる、記録、事実の記述又はその他の情報』
注記 監査証拠は,定性的でも定量的でもよい。
(3.3項)
監査証拠は、監査を実施した結果、得られた情報で、要は監査基準を満たしているか否かの判断に監査員が用いるもの。と言うことになります。
客観的な事実ということで、プロセスの結果としての記録(○月○日、誰々が作成し、誰々が承認した、「A」という記録)や責任者の説明としての情報(○月○日、何時何分、どこの場所におけるインタビュー結果)のように明確な情報が監査証拠ということになります。その他文書、作業の状態や、監査基準が規定している内容に対応した情報ということになります。
客観的な監査証拠の確認に基づいて、監査基準に照らして、白(適合)か黒(不適合)かの判定が監査員には求められます。
灰色はありません。
監査基準を満たしているかいないかをデジタルに判断できる監査証拠をしっかりと確認した上での事実に基づく判断が必要です。
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監査プログラム
監査プログラム【audit programme】とは、
ISO9000:2005(JIS Q 9000:2006)規格において以下のように定義されています。
『特定の目的に向けた,決められた期間内で実行するように計画された一連の監査』
注記 監査プログラムは,監査を計画し,手配し,実施するのに必要な活動のすべてを含む。
ISO19011:2002規格の5項では、この監査プログラムのためのPDCAとして以下のようなプロセスフローを提示しています。
ISO19011規格では、5項で、「監査プログラムの管理」として5.1(一般)から5.6(監査プログラムの監視及びレビュー)までの項版を割いてPDCAによる監査プログラムのフローの重要性をとくに強調して取り上げています。
これは、主として監査プログラムを厳正に管理することが求められる第三者認証機関などをターゲットにしているものとみなされます。
ISO19011をガイドラインとして理解して参考にすることは、重要ですが、一般の組織においては、監査プログラムは、すなわち内部監査の年間計画のことを指していると考えてよいと思われます。
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監査
監査【audit】とは、
監査の語源を探ってみます。
監査の監という字の由来は、臥(が)+皿(べい)が合わさってできたもの。
臥(が)は、人が臥して下方を視る形から作られたとのこと。
皿(べい)は、盤のことでその意味するところは、盤水に臨んでその姿を映す意で、いわゆる水鏡(みずかがみ)のこと。ここから鑑という字につながるようである。
すなわち監は、かがんで水に映る自分の姿を見る水鏡に由来するようである。ががみ、のぞき見る。見る。見張る。目付け。この目付けのつながりで監獄、牢にもつながるようです。
査は、『槎』(いかだ:長短不ぞろいの木を組んだ)の意味で用いられたこともあったようですが、また『考察』(物事を明らかにするために十分考え調べること)の意味で用いられたり、さらには『放縦(ほうしょう)』(欲しいままにする)という意味でも用いられたり時代によってかなり異なる意味で使われてきたようです。
近世になって、行政用語で、とくに下行官文書の起首に用いられ『思うに』という意味から転じて、情況を視察すること:すなわち査察の意に用いられてきたようです。
監査は、監察する:【監督し視察する】との意味。
ここから監督し、検査するような意味に用いられてきたようです。
監査は、英語では、”audit”になりますが、この”audit”は、ラテン語の『auditus』に由来し、『auditus』は、”hearing”の意味になります。(同じくラテン語の『audire』は、”hear”になります。)
これは、たとえばオーディオ("audio")と同じ語源で,すなわち「聴くこと」,「聴取すること」から展開された用語になります。
また”auditor”は、”hearing”をする人のような意味で用いられてきました。
”audit”が、我が国では、監査または、検査と翻訳されて使われてきています。
検査の検という漢字の由来ですが、書画に表題を加える意から由来しているようです。
もとは、封検することをいい、それより規範の意に展じて使われ、さらにその規範によって、事案をしらべることを検察、または検討というように用いられてきたようです。
検査は、調べることの意味になります。
漢字の監査が見ることの意味から由来しているのに対して、英語の”audit”は、聞く方の”hearing”から由来しているのは、面白い対比になります。
なお監査についてISO9000:2005(JISQ9000:2006)規格では、以下のように定義しています。
「監査基準が満たされている程度を判定するために,監査証拠を収集し,それを客観的に評価するための体系的で,独立し,文書化されたプロセス」注記1
内部監査は,第一者監査と呼ばれることもあり,マネジメントレビュー及びその他の内部目的のために,その組織自体又は代理人によって行われ,その組織の適合を宣言するための基礎としてもよい。多くの場合,特に中小規模の組織の場合は,独立性は,監査の対象となる活動に関する責任を負っていないことで実証することができる。注記2
外部監査には,一般的に第二者監査及び第三者監査と呼ばれるものが含まれる。第二者監査は,顧客など,その組織の利害関係者又はその代理人によって行われる。第三者監査は,JIS Q 9001 又はJIS Q 14001 への適合を審査登録又は認証する機関のような, 外部の独立した監査機関によって行われる。注記3
二つ以上のマネジメントシステムを一緒に監査する場合,これを複合監査という。注記4
一つの被監査者を複数の監査する組織が協力して監査する場合,これを合同監査という。」
簡単に言えば、監査とは、監査基準に対して監査対象が満足しているか否かを客観的な証拠に基づいて評価する一連の規定された取り組みともいうべきものになります。
組織において経営的にも有効にマネジメントシステムを運用できているかどうかは、内部監査をどのように実施するかに依存します。
このようにISOマネジメントシステムにおいては、内部監査の位置づけは極めて重要です。
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